私達について

はじめまして。Vine Systemを運営しているかもっちと申します。まずはじめに、私に関するアレコレを紹介したいと思います。

1. 簡単なプロフィール

1.1 職業

製造業(電子回路基板製造業)の工場でエンジニアをしています。仕事での専門分野は広く浅くですが、主に下記のような業務を行っています。

  • 電子回路基板製造の製造技術関連
    • はんだ付け技術、ファームウェア書き込みおよび動作試験に関する技術全般、インサーキットテスタなど
  • 生産技術関連一般
    • 3Dプリンタ・CNCによる治具の設計製作
  • 不具合基板の不具合箇所調査
    • 回路図を読んで不具合箇所の特定を行ったり、インサーキットテスタのデバッグを行ったり
  • いわゆる社内SE
    • オンプレミスサーバーの管理(Windows・Linux)
    • 社内システムの設計・開発
    • その他、ちょっとした便利ツールの作成

1.2 経験年数

エンジニアとして働き始めて、10年が経過しました。

1.3 現在の勤務形態

田舎の中小企業で正社員をやっています。

1.4 扱う技術や興味のある分野

主に使っている言語

主に使っている言語は C#・PHP・JavaScript ですが、最近は生成AIを使うことが増えてきたので、自然言語である日本語を一番使っている気がします。

興味のある分野

最近では、専ら生成AIにハマっています。また、その他にはコンピュータ関連一般やものづくり全般にも興味があります。
その中でも、どちらかというとソフトとハードの境界線あたり、最近で言う IoT 周りの技術に関心があります。

学生時代の専門は電気電子・情報工学という、割と広めの分野で、卒業研究では FDTD 法による電磁界解析を行っていました。昔からソフトもハードも好きです。

ブログをはじめた理由

ブログ自体は昔から書いていて、10年くらいはてなブログで活動しています。ブログはこちら

このサイトのドメインも以前から取っており、WordPress や MediaWiki を動かしていた時期もありましたが、しばらく放置気味だったため、もう一度再開しようと思った次第です。

今よりもっと若い頃は記録を残すのがまどろっこしく感じて、あまり乗り気ではなかったのですが、最近は考えることや覚えておくことが増えてきたせいか、あるいは加齢のせいか分かりませんが、記憶力の衰えを実感しています。


そのため、備忘録としての役割も個人的には期待しています。もちろん、ブログ記事を読んでいただく方と、いろいろと知識を共有することも目的のひとつです。


2. 最近のプロジェクト

次に、最近自分が関わったプロジェクトについてお話ししたいと思います。

2.1 生産管理システムの構築

正確には「生産進捗の管理システム」と言ったほうが妥当かもしれませんが、とにかく生産の進捗を管理できるシステムを構築しました。

このシステムの制作は、たしか入社4年目くらいから始めたのですが、その頃は現場で生産活動に従事しており、残業時間や空き時間を見つけてひたすらコーディングしていたのを覚えています。

入社前に基本情報技術者試験くらいは取っていたのですが、データベースの正規化も机上でしか理解していないレベルだったため、これが初めての大規模Webシステム開発でした。当時は PHP もよく分かっていない状態で、今思えばかなり無謀な挑戦だったように思います。

2.1.1 システム構成

構成自体は非常にシンプルで、いわゆるWebシステムと呼ばれるものでした。
顧客のEDIからエクスポートしたCSVをインポートし、内部で適切なデータベースに登録。そのデータをもとに帳票(いわゆる指図書)を作成して生産を開始し、各工程でその帳票のバーコードを読み込んで進捗を登録していく、という流れです。

今思えば、市販のものを買ってもよかった気もしますが、非常に良い勉強材料になったと思っています。

2.1.2 工程便利機能

その他にも、スケジューリング機能や工程内不良管理機能など、工程で使える便利機能をいくつかサブシステムとして内包しています。


2.2 SMTラインへのセンサー設置による生産性指標の自動収集

2.2.1 そもそもSMTラインとは?

電子回路基板製造工場の一般的な工程フローは以下の通りです。

実際にはこの後にフローはんだや手はんだの工程がありますが、大まかな流れは上記の通りです。ここでは、この一連の流れを「SMTライン」と呼びます。

民生品を大量に製造するライン(たとえば PS5 のような製品)では、機種切り替えが発生しないため、スプライシング等の技術を使えばラインをノンストップで稼働できます。

一方、多品種小ロット生産の現場では、フィーダーやメタルマスクの交換が頻繁に発生し、稼働停止の原因となります。この切り替え時間を短縮することが、生産性向上の鍵になります。

2.2.2 IT支援ツールの充実

この課題は業界でも共通認識であり、対応するIT支援ツールは昔から販売されています。最近では「SEMI SMT-ELS」という共通規格も登場しており、こちらのPDFを見ると、主要な実装ラインメーカーが賛同しているようです。

ただし、マウンターやリフロー炉といった設備自体が高額なうえに、オプション機能を標準装備にすると設備導入コストがさらに上がります。また、既存設備をどう対応させるかという課題もあります。

日本の中小企業では、20年・30年選手の装置が現役で稼働していることもあり、一気にこういったシステムを導入するのは現実的ではありません。

2.2.3 DIY的な発想で後付装置を考える

純正オプションを使えば、開発なしでもお金さえ出せばシステム導入できますが、実験的に導入するにはハードルが高いです。

そこで、DIY的な発想でセンサーを後付けする方法を考えました。このアイデアは、他社様との技術交流で得たもので、技術的ハードル自体は高くなかったのですが、自分の固定観念に気づかされた瞬間でもありました。


3. このブログの目的

このブログの目的は、私の技術的な探求を記録することにありますが、他のエンジニアとの技術交流という面もあります。

海外には大手の技術ブログがありますが、国内では個人ブログやSNSで活動している方が多く、体系的な情報はまだ少ない印象です。
このブログは、世界中の技術的アイデアや最新技術を紹介・実際に試して、その状況を共有するような場になればと思っています。


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